記憶障害・高次脳機能障害

脳梗塞などで脳にダメージを受けると、高次脳機能障害と呼ばれる障害が現れる場合があります。

中でも、記憶障害について、どのような障害なのか、症状の特徴やリハビリ、回復のプロセスなどを解説します。

脳梗塞の後遺症・記憶障害と
高次脳機能障害はなぜ起こるのか?

脳梗塞を発症した後、記憶障害などの高次脳機能障害と呼ばれる後遺症が残る場合があります。

脳は、運動や思考などすべての活動をコントロールしている器官ですから、脳にダメージを受けると、その部分の機能が低下する障害が現れます。

高次脳機能障害は、このような障害の中でも、日常生活を営む上で支障をきたしてしまう運動障害のほか、感情のコントロール、認知などに起こる障害のことをまとめた総称です。記憶に関する障害も、この中のひとつと分類されています。

記憶障害・高次脳機能障害の種類と
症状の特徴について

高次脳機能障害には、いくつかの種類があり、脳のダメージを受けた場所によって症状が異なっています。

代表的なものとして挙げられるのが、現在の日付や場所が分からなくなったりする記憶障害です。 ほかにも、片側にあるものを見落としてしまう半側空間無視などの注意障害、感情や衝動的な行動をコントロールできなくなる社会的行動障害などがあります。

記憶障害は、覚えているはずの事柄を思い出せない障害と、逆に新しいことを記憶できない障害が現れる場合もあります。

記憶障害や高次脳機能障害が起こったら…
リハビリと回復のプロセス

記憶障害が現れていることが分かったら、失った記憶の機能をカバーするために、ノートやICレコーダー、スケジュール帳、携帯電話の記録機能などを使って情報を記録することを心がけます。また、毎日の行動をパターン化して、大切なものは同じ場所に置く、など環境を整えましょう。

新しい情報を記憶するためには、情報量を極力少なくして反復して覚えたり、聴覚や触覚などあらゆる五感を使って、自分が最も覚えやすい方法を工夫していきます。

注意障害や社会的行動障害、遂行機能障害など、ほかの高次脳機能障害についても、注意しなければならないことを紙に書いて貼りだしたり、生活しやすいように環境を整えることがリハビリにつながります。

この記事をつくるのに参考にしたサイト・文献