脳梗塞を発症した著名人

患者

今テレビに出演している有名人や著名人の中にも、脳梗塞を乗り越えてきた方はたくさんいます。

こちらでは、過去に脳梗塞を発症したことがある有名人や著名人の、脳梗塞時の症状や後遺症についてご紹介しています。

多くの著名人が発症している脳梗塞

厚生労働省の調べによると、平成26年度の脳血管疾患総患者数は117万9千人に上ります。

参考:厚生労働省「平成26年(2014)患者調査の概況」 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/14/dl/05.pdf

それだけ多くの方が発症している脳血管障害。そのひとつである脳梗塞を発症したことがある有名人や著名人はたくさんいます。

長嶋茂雄さん

2004年3月に自宅で倒れ、心原性脳塞栓症だと診断されました。心原性脳塞栓症は脳梗塞の一種で、他の脳梗塞と比較して後遺症が大きい疾患です。

心臓で心房細動という不整脈が起き、心臓でできた血栓が脳の血管に流れたことが原因だと考えられています。

後遺症について

長嶋茂雄さんの後遺症は、「片麻痺」と「言語障害」です。左の脳に梗塞が出来たため、右腕には力を入れることができず、腕を上げることができません。その指も完全に伸ばすことができない状態だと言われています。

ですが、リハビリの開始時期が早く、かなりハードなリハビリに取り組まれたこともあり、発症から1週間で立ち上げることもできるようになりました。

言語障害が感じられる姿をテレビでご覧になった方もいると思います。ですが、スポーツ界のトップにいる方だけあり、凄まじい努力で復帰されたのでしょう。

磯野貴理子さん

2014年10月に脳梗塞を発症しましたが、ご主人が異変に気付いてすぐに救急車で搬送されたため、後遺症はほとんど残っていないそうです。

症状について

発症した時にはろれつが回らず、うまく話すことができない状態でした。そして左腕に痺れが感じられたそうです。後遺症が残らなかったのは、処置がとても早かったためで、治療も投薬治療だけで行われました。

脳梗塞が小さかった訳ではないそうなので、後遺症を残さないためにも、早く処置をすることがどれだけ大切かということがよくわかりますね。

その後、芸能界に無事復帰することができたのも、早めに治療をしたおかげでしょう。

西城秀樹さん

2003年6月に脳梗塞を発症し、その後2011年12月に再発を経験されました。1回目の脳梗塞では全く後遺症が残らなかったそうですが、再発のときには右半身に痺れが残りました。15年もの長い間脳梗塞の後遺症と向き合いリハビリを続けてきた西城さん。残念なことに2018年5月16日、急性心不全のため亡くなりました。享年63歳でした。

脳梗塞を再発したことから動脈硬化が進み、致死性心不全につながってしまった可能性があるという見解を医師も発表しています。一度目の脳梗塞よりも、再発後の後遺症のほうが重かったそうです。

再発予防について

1回目の脳梗塞の後、西城秀樹さんは再発予防にも努められていて、食事療法や運動療法を行っていたと言います。脳梗塞は短期間で再発する可能性が高い疾患ですが、生活に気をつけながら8年もの時を経過しても再発する疾患なのですね。

2回目の脳梗塞の後、西城秀樹さんは更に再発予防に努めていて、水をこまめに飲むことと、美食を心がけています

美食とは、カロリーや塩分を抑えるために、料理の美しさなどを楽しむ食事です。確かに塩分や糖分、脂質を控えた食事は、物足りなく感じてしまうもの。美食の考え方は誰でもすぐに取り組める脳梗塞対策です。

ラモス瑠偉さん

2016年12月に脳梗塞を発症し、2017年2月に無事退院しました。ラモス瑠偉さんは一見後遺症が残っていないように見えるほどですが、見えない部分で後遺症を抱えているそうです。

後遺症について

ラモス瑠偉さんの後遺症は「味覚障害」と「嗅覚障害」です。食べ物の味が全く違うものになってしまったそうで、コーヒーを飲んで吐き出してしまったという経験もあると言います。

また、洗剤の香りに嫌悪感を抱いたと話していたことから、香りについても今までとは全く異なった香りに感じてしまうと考えられます。

運動機能や言語機能に障害が残らなかったのは不幸中の幸いですが、味覚や嗅覚が変わると日常生活が一変してしまうので、かなりの苦悩を抱えられていることでしょう。

石原慎太郎さん

2013年2月に軽度の脳梗塞を発症しました。軽度の脳梗塞だったこともあり、その後も政治家を続けておられますが、後遺症も残っているようです。

後遺症について

石原慎太郎さんの後遺症とは、「失書」ではないかと言われています。石原さんは自ら、利き手である左手がうまく動かないこと、平仮名も書くことができないことを告白されていますが、文字を読んだりワープロを打ったりすることはできます。

脳梗塞の後遺症のひとつとして、文字の理解はできるにも関わらず、文字の筆記のみができないというものがあります。石原さんは右側に脳梗塞を発症したそうなので、その反対側である左手が不自由になるということも十分考えられます。

また、思い出せないことが多いとも言われていることから、「記憶障害」が後遺症として残っているようです。

徳永英明さん

2018年9月4日に救急搬送され、当初はもやもや病と言われていたものの、精密検査の結果、軽度の脳梗塞であることがわかりました。9月11日に無事退院し、現在は経過を見ながら復帰を目指しています。

症状について

救急搬送された際に徳永さんが感じた症状は、激しい立ちくらみのような症状だったとのこと。

徳永さんは、2001年に手足のしびれや言語障害などの症状が出るもやもや病を発症しており、1年半の活動休止を余儀なくされました。

さらに2016年2月には右手が重くなるという症状が出たので、脳梗塞予防のために開頭手術を受けたという経緯もあります。

この手術があったから脳梗塞も軽度で済んだのかもしれませんが、何度も脳血管系の病に見舞われているというのも事実なので、今後さらにその予防についてしっかり考えていくこととなりそうです。

あわせて読みたいページ