くも膜下出血とは

脳梗塞の関連病であるくも膜下出血とは?知っておきたい脳梗塞との違いや治療法、原因などをまとめています。

くも膜下出血と脳梗塞の関連性とは

くも膜下出血と脳梗塞の関連性とは

日本人が発症する病気・症状として、よく耳にする「くも膜下出血」。

脳の血管に関係する病気であることは、多くの方がご存知だと思います。

まずは、脳梗塞との違いについて解説します。

脳梗塞もくも膜下出血も「脳卒中」の種類のひとつです。脳卒中には、「血管が詰まる」ものと、「血管が破れる」のものの、2つのタイプがあります。

くも膜下出血は、血管が破けることで起きる症状。脳梗塞は、血管が詰まることで起きる症状です。

くも膜下出血の原因とは

くも膜下出血の原因のほとんどが、「脳動脈瘤」という血管にできるこぶです。健康な人間が突然、発症する病気ではなく、脳の血管にもともと異常があるケースがほとんど。

自覚症状が出ないことが多いので、突然死とされることもありますが、本人が気づかないうちに異常が発生しており、その部分が破裂することで、発症します。

50〜60代、男性よりも女性の発症が2倍近く多いといわれています。

くも膜下出血の治療法

くも膜下出血の治療でもっとも重要なのは、再破裂の防止です。

というのも、くも膜下出血を発症した人の約20%程度が再破裂するとされています。発症から6時間がもっとも多く、徐々に破裂する確率は低下します。再破裂は、くも膜下出血の死因となる最大の原因です。

治療法としては、ネッククリッピングという手術が主流。

全身麻酔を行い、頭蓋を開けて直接脳動脈瘤を取り出し、動脈瘤が出ている部分を金属のクリップではさみ、動脈瘤に血液が流れないようにする方法です。

軽度のくも膜下出血は、この手術法ではない場合もあります。

くも膜下出血の予防法

くも膜下出血を予防するためには、以下の点を心掛けましょう。

  • 血圧…血圧を日常的に測るなど、日ごろから数値の変化に注意しましょう。乱高下などの大きな変化があった場合は、迷わずにすぐ病院へ。
  • 食事…味噌汁や漬け物、塩蔵食品などの摂りすぎに注意しましょう。外食はとくに、調理になにを使用しているかわかりづらいので、メニュー選びに工夫を。塩分の排出を促す、ほうれん草やサツマイモなどの野菜を中心としたメニューがおすすめです。また、過剰な飲酒は高血圧の原因となるのでご注意を。
  • 禁煙…煙草も血圧を上げる原因となります。1日40本以上喫煙する人はリスクが高いといわれています。

脳梗塞の予防に重要なポイント

脳梗塞を予防するためには、危険因子である高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を防ぐことが、もっとも大事なポイントのひとつ。そのためには、栄養バランスのとれた食生活が必須です。

手軽に、バランスよく栄養を補給するには、健康食品やサプリメントを利用するのもおすすめ。このサイトでは、脳梗塞予防に役立つとされる健康食品・サプリメントの含有成分を紹介していますので、参考にしてください。

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自覚のないくも膜下出血はどのように知れば良い?

突然症状が現れ、突然死することも多いくも膜下出血ですが、実は、くも膜下出血にも予兆が現れることがあります。

脳動脈瘤が破裂して本格的な症状が発症するまでに、「警告出血」という小さな出血が起きる場合もあり、これは、血管に出来ている瘤が破裂せず、少量の出血が起きることです。頭痛や視界の異常、瞳孔の拡大などが見られます。

ですが、警告出血が現れたということは、もう既にくも膜下出血を発症する直前の状態になっているということです。

それ以前に、「くも膜下出血の危険性がある」ということを知ることは難しいですが、くも膜下出血を発症しやすいタイプというのは存在します。

くも膜下出血を発症しやすい人

  • 脳動静脈奇形がある人
    脳の血管が塊となっていて、血管壁が薄く破れやすい状態になる疾患のことで、CT、MRI、MRA、脳血管造影などの検査で発見可能です。
  • 喫煙習慣がある人
    煙草に含まれるニコチンは血管を収縮させるため、高血圧の人が喫煙をすると、血管に負担がかかりやすくなります。
  • 重度の高血圧の人
    血圧が高いと常に血管に負担がかかっている状態になるので、血管壁が傷つき、破れやすくなります。
  • 1週間に150g以上の飲酒をする人
    150g以上の飲酒というのは、15度の日本酒に換算すると1.3Lです。少量の飲酒は脳卒中のリスクを低くするとされますが、大量の飲酒はリスクを上昇させます。
  • 感染症に罹った人
    4週間以内に感染症に罹った人は、くも膜下出血の発症リスクが上がります。感染症に罹ると、細菌によって脳動脈瘤が生成され、「感染性脳動脈瘤破裂」が起きることがあるからです。
  • 脳動脈瘤がある家族がいる人
    くも膜下出血は遺伝性があると言われており、一親等以内に脳動脈瘤が出来ている家族がいると、同じように脳動脈瘤ができることが多いそうです。
    脳動脈瘤ができる原因は、はっきりと解明されていません。そのため、確実な予防法や対策がないという状態ですが、ここでご紹介した項目に当てはまる方は、定期的に脳動脈瘤の検査を受けるべきでしょう。

くも膜下出血の症状・初期症状

くも膜下出血の前兆症状である「警告出血」が起きた場合、前兆症状が現れることもあるため、この前兆に気が付いて早めに受診をすれば、深刻な事態を避けることができるでしょう。

警告出血の際の症状は次のようになり、くも膜下出血を発症した患者の約30~40%が経験する症状だと言われています。

  • 頭痛が続く
  • 視界が二重になる
  • 片側だけ瞳孔が大きくなる

警告出血の際の症状を見逃した、または警告出血の症状がなかった、という場合は、くも膜下出血の症状が突然現れることになります。

くも膜下出血の症状は他の脳卒中とは異なり、「髄膜刺激症状」と呼ばれる次のような症状です。

くも膜下出血の症状である髄膜刺激症状

  • 頭痛
    殴られたような、今までに経験がないくらい激しい頭痛が突然起こり、その痛みが継続する。
  • 悪心
    激しい頭痛が起きた後、気分が悪くなる、嘔吐するなどの症状が現れる。
  • 意識障害
    意識が薄れてきて気を失う。出血量が多い重症例の場合は、頭痛が起きて間もなく意識を失う。
  • 頭部の硬直
    首から肩のうなじ周辺に張りが見られる。硬くなる。

くも膜下出血の症状は、一般的な脳卒中の症状とは異なります。そのため、言葉が出にくくなる、ろれつが回らない、半身が麻痺するなどの症状が現れることはありません。

これは、くも膜下出血の出血が脳内ではなく、脳の外側で起きるためです。

「○時○分から始まった」と特定できるくらい、突然激しい頭痛が起きることが特徴なので、当てはまる症状があれば一刻も早く病院を受診してください。

くも膜下出血の男女比、年齢比

くも膜下出血は脳出血と同様に、年齢が高くなればなるほど、発症率が低くなる傾向にあります。年齢が高くなるほど発症率が高くなる脳梗塞とは反対で、同じ脳卒中であっても、危険な年齢に違いがあることが分かるでしょう。

そして、発症した患者の男女比を見てみると、比較的若い年齢では性差がないものの、年齢が上がると女性の発症率が高くなるというデータがあります。

  年齢
0~64歳 65~74歳 75歳以上
男女 13.31 55.63 49.70
男性 13.68 39.23 25.95
女性 12.89 67.59 64.20

出典:社団法人 日本老年医学会『(PDF)1. 高齢者脳血管障害の疫学』

くも膜下出血全体で見ると、65~74歳の年代が最も発症しやすいと言えますが、ここから女性の発症率が上がっていきます。

さらに、75歳以上になると、男性の発症率はかなり低くなりますが、女性は変わらず高い確率を誇っているので注意が必要です。

この記事をつくるのに参考にしたサイト・文献