高脂血症

血液中の中性脂肪が増えてしまう高脂血症は、高血圧や糖尿病と並んで、脳梗塞の発症リスクを高める要因になります。高脂血症の原因や特徴、脳梗塞との関係などについて解説していきましょう。

高脂血症の原因や特徴

細胞膜やホルモンを分泌する材料になったり、体を動かすエネルギー源になる脂質は、通常なら血液中に一定の量が保たれるよう調整されています。

しかし、脂質の流れをスムーズに調節する機能が低下したり、脂肪分の多い食事を好む方などは、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪の量が多くなってしまいます。この状態を高脂血症または脂質異常症と呼んでいます。

脂質異常症にはいくつかのタイプがあります。大きく分けると、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が多いタイプ、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が少ないタイプ、中性脂肪が多いタイプ、他の病気や薬によって起こっているタイプ、などに分けられます。

遺伝的な要素に起因する脂質異常症もありますが、多くの場合は食事の好みや生活習慣によって引き起こされると考えられています。

高脂血症と脳梗塞の関係

脂質異常症は高血圧などと同じく、自覚症状がほとんどないことが特徴です。痛みや体調の変化がほぼないため、血液検査をしない限りは気が付きません。ただし放置しておくと確実に動脈硬化が進んで、恐ろしい病気へとつながる可能性があります。

脂質異常症は、動脈硬化が災いして心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを高める病気です。脳梗塞と心筋梗塞は合計して日本人の死因の約3割にのぼります。

また日本人の認知症は、脳梗塞など脳の血管の病気が原因となるものが6割から7割に達するほど。中性脂肪が極度に高ければ急性すい炎を引き起こすこともありますので、注意が必要です。

動脈硬化が原因の脳梗塞

動脈硬化は、血中で過剰になったLDLコレステロールが血管の壁の中に取り込まれ、次第に蓄積されて起こります。脂質異常症の人は動脈硬化を起こしやすく、進行も早まることに。脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる合併症が引き起こされる可能性が、かねてから指摘されています。

高脂血症と診断されたら…効果的な対策とは

脂質異常症の多くは、生活習慣が原因となって起こっていますから、まずは食事の改善や運動を取り入れるなど、生活を見直すことから治療が始まります。

LDLコレステロールが多い方は動物性の脂肪を減らしたり、食物繊維や野菜などを多めに摂る、中性脂肪の多い方はアルコールや糖質を控える、といった食事療法を行います。

また、ウォーキングなどの適度な有酸素運動で中性脂肪を減らす運動療法を取り入れることもおすすめです。 生活改善に加えて、中性脂肪やLDLコレステロール値を下げる薬を服用する場合もあります。